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RESEARCH1:
「秋葉原訪問者」に対する定量調査

秋葉原へ訪問する際の同伴者形態

「秋葉原訪問者」は、性年代によって同伴者形態に特徴がある。

まず、定量調査を実施するにあたり、今まで買い物等(通勤、通学を除く)の目的で2回以上、秋葉原を訪問したことがある対象者に対し、「あなたが、秋葉原を訪れる際は、誰と一緒に行くことが多いですか」と尋ねてみた(図表1)。その結果、性年代により同伴者形態に特徴があることが分かり、下記の4つの層に分類することができた。

  • ● 1人で訪問する30代~40代男性層
  • ● 恋人と訪問する10代~30代女性層
  • ● 友達と訪問する20代以下男女層
  • ● 家族と訪問する30~40代女性層

以降、上記の4つの層を集計軸として、秋葉原での購買行動や、秋葉原に対する意識の違いを検証していく。

「秋葉原訪問者」の世帯年収

「秋葉原訪問者」の世帯年収のボリュームゾーンは、「400万円以上~600万円未満」。

まず、各層の世帯年収を尋ねてみたところ、全体の24.6%が「400万円以上~600万円未満」と回答し、ボリュームゾーンであるようだ(図表2)。中でも、「家族と訪問する30代~40代女性層」は、世帯年収が「400万円以上~600万円未満」と回答した人の割合(30.8%)が全体に比べてやや高く、ダブルインカムの世帯が多いことをうかがわせる。

秋葉原への訪問頻度

全体の8割以上が3ヶ月~1年に一度程度訪問。「1人で訪問する30代~40代男性層」は比較的、訪問頻度が高め。

続いて、「この1年以内にどれくらいの頻度で、秋葉原に買い物等(通勤、通学を除く)の目的で訪れましたか」と尋ねてみたところ、全体の8割以上が「3ヶ月~1年に1度」と回答した(図表3)。各層の特徴を見てみると、「1人で訪問する30代~40代男性」は、「1ヶ月に1度」(19.8%)訪れると回答した人の割合が全体に比べて高く、比較的、高頻度で秋葉原を利用している。また、「恋人と訪問する10代~30代女性」は、「半年に1度」(36.8%)訪れると回答した人の割合が全体と比べてやや高い。「家族と訪問する30代~40代女性」は、「1年に1度」(43.4%)と回答した人の割合が全体に比べてやや高く、秋葉原を利用する頻度は低いことが分かった。

秋葉原への訪問目的

「友達と訪問する20代以下男女層」は、モノからコト消費まで、多目的な意識で秋葉原を訪問。

「あなたは、どのような目的で秋葉原を訪れますか」と尋ねてみたところ、全体では、「買い物(趣味に関するもの)」(55.8%)がトップ、さらに「買い物(生活必需品)」(37.5%)と続き、「ウィンドウショッピングをするため」(20.2%)も併せると、モノ消費を目的とした訪問が上位を占めた(図表4)。こうした傾向は、とりわけ「1人で訪問する30代~40代男性」「家族と訪問する30代~40代女性」に顕著であり、前者は「買い物(趣味に関するもの)」と回答した人の割合(70.8%)が全体に比べて明らかに高く、後者は「買い物(生活必需品)」と回答した人の割合(50.0%)が全体に比べて明らかに高い。「1人で訪問する30代~40代男性」は自分の趣味嗜好に関するモノの購入(ウォンツ)が主な目的であり、「家族と訪問する30代~40代女性」は日常生活に必要なモノの購入(ニーズ)が主な目的のようである。

一方で、「友達と訪問する20代以下男女」の回答に注目したい。とりわけ「同性同士の食事会や飲み会への参加」(29.2%)、「同じ趣味の友人と会うため」(19.5%)が全体に比べて明らかに高く、コト消費を目的に秋葉原を訪問していることが特徴的だ。我々が実施したインタビュー取材(後述)においても、秋葉原は、都内近郊に散在する友達が集まりやすい中間地点にあるため、遊ぶ場所としてよく利用するという声が多く聞かれた。

秋葉原への訪問日時

「一人で訪問する30代~40代男性層」は、平日の昼間にもよく訪れ、「友達と訪問する20代以下男女」は、平日の夜間にも訪れる。

秋葉原への訪問日時を尋ねてみたところ、全体の65.7%が「土曜・休日の昼間」と回答した(図表5)。「1人で訪問する30代~40代男性」は「平日の昼間」と回答した人の割合(30.2%)が全体に比べて明らかに高い。また、「友達と訪問する20代以下男女」は、「平日の夜間」と回答した人の割合(15.0%)が全体に比べてやや高かった。

秋葉原で訪れる店舗・施設

訪問する施設は、複合商業施設、ディスカウントショップ、趣味性の高いショップ、娯楽施設に概ね分類される。

「秋葉原訪問者」は、どのような店舗や施設を利用するのだろうか。「行ったことがあるお店・施設」(図表6)、「よく行くお店・施設」(図表7)を各々尋ねてみた。全体で1割以上の人が「行ったことがある」と回答した店舗・施設を分類すると、「ヨドバシAkiba」「アトレ秋葉原」「秋葉原UDX」といった複合商業施設、「ドン・キホーテ秋葉原店」「BOOKOFF秋葉原駅前店」「あきばお~」といったディスカウントショップ、「ソフマップ」「秋葉原ラジオ会館」「アニメイト」「まんだらけ」「とらのあな」といった趣味性の高いショップ、「カラオケパセラ」といった娯楽施設、「肉の万世」など飲食店に分類される。

「1人で訪問する30代~40代男性」は、「ソフマップ」「秋葉原ラジオ会館」といった趣味性の高いショップや「あきばお~」といったディスカウントショップに訪れる人の割合が全体に比べて明らかに高い。一方で、「友達と訪問する20代以下男女」は、「アニメイト」「まんだらけ」「とらのあな」「東京アニメセンター」といった趣味性の高いショップ、「カラオケパセラ」「タイトーステーション 秋葉原店」といった娯楽施設へ訪れる割合が全体に比べて明らかに高く、モノからコト消費まで幅広い消費スタイルが特徴的のようだ。

また、「家族と訪問する30代~40代女性層」は、「ヨドバシAkiba」「アトレ秋葉原」といった複合商業施設へのリピート率が全体に比べてやや高く、訪問する施設が固定的である。

  • Aヨドバシカメラ マルチメディアAkiba
  • Bアトレ秋葉原 1
  • Cソフマップ 秋葉原 本館
  • Dドン・キホーテ 秋葉原店
  • E秋葉原ラジオ会館
  • Fアニメイト秋葉原店
  • G秋葉原UDX
  • H肉の万世 秋葉原本店
  • I神田明神
  • Jまんだらけコンプレックス Mandarake
  • Kブックオフ秋葉原駅前店
  • Lコミックとらのあな 秋葉原店C
  • Mあきばお~2号店
  • Nカラオケ パセラ AKIBAマルチエンターテインメント
  • OAKIHABARAゲーマーズ本店
  • PAKB48劇場
  • Q秋葉原ガチャポン会館
  • RAKB48カフェ&ショップ 秋葉原
  • Sコトブキヤ秋葉原館
  • Tタイトーステーション秋葉原店
  • Uアキバ・トリム
  • Vマーチエキュート神田万世橋
  • W東京アニメセンター
  • Xベルサール秋葉原
  • Y2k540 AKI-OKA ARTISAN

秋葉原における店舗・施設の選定理由

「友達と訪問する20代以下男女」は感性的な要素を、「1人で訪問する30代~40代男性」「家族と訪問する30代~40代女性」は機能的な要素を基準に選択している。

利用している店舗・施設の選定理由を尋ねてみたところ、全体では「品揃え」「価格」「便利」といった機能的な要素と、「自分の趣味に合うから」や、「娯楽性が高いから」といった感性的な要素に回答が集約された(図表8)。「1人で訪問する30代~40代男性」は、「自分の趣味に合うから」(39.6%)や「レアな商品が見つかるから」(24.0%)と回答した人の割合が全体に比べて高く、自分の趣味・嗜好にあった消費ができるかを選定理由に挙げる人が多い。一方、「友達と訪問する20代以下男女」は、「娯楽性が高いから」(40.7%)、「自分の趣味に合うから」(39.8%)が全体に比べて高く、感性的な欲求を満たせるかを選定理由に挙げる人が多い。「家族と訪問する30代~40代女性層」は、「価格が安いから」(29.8%)、「便利だから」(27.8%)が全体に比べてやや高く、コストパフォーマンスや利便性を重視している。

秋葉原に関する情報源

主に口コミ情報をもとに秋葉原を訪問しているが、各層で拠り所としている情報源は異なる。

「秋葉原のお店や施設に関する情報源はなんですか」と尋ねたところ、全体的に主に口コミ情報を重視している(図表9)。「1人で訪問する30代~40代男性層」は、「ネット掲示板」(25.5%)の割合が全体に比べて高く、匿名性の高い口コミ情報を拠り所としていることが特徴だ。「恋人と訪問する10代~30代女性」は、「彼氏・彼女(この場合は彼氏)」(58.4%)と回答した人の割合が過半数を大きく超えており、秋葉原を訪問するカップルの行動は、男性の意向が強く反映していると考えられる。

また、「友達と訪問する20代以下男女」は、「同じ趣味の仲間」(42.5%)、「学校の同級生/会社の同僚」(39.8%)、「Twitter」(30.1%)を情報源とする割合が全体に比べて高く、リアル・ネットを問わず、共通の興味や関心を通じてつながっている仲間の口コミ情報を重視していることが分かる。

「家族と訪問する30代~40代女性」では、「家族」を情報源とする割合が62.1%と高く、秋葉原へ訪れる際も身近な人の口コミ情報に対するロイヤリティーが高い。

秋葉原以外で訪問する場所

「恋人と訪問する10代~30代女性層」「友達と訪問する20代以下男女層」は行動範囲が広く、「1人で訪問する30代~40代男性」は秋葉原に集中する傾向。

次に「秋葉原以外で、買い物等の目的でよく訪れる街」を尋ねてみた(図表10)。「秋葉原訪問者」の約3割が、「新宿」「渋谷」「池袋」でも買い物をしていることが分かり、商業施設が多いことや交通面の利便性の高さが影響していると思われる。しかし、「1人で訪問する30代~40代男性」は、全体的に秋葉原以外の街に訪れる割合が低く、秋葉原に集中する傾向が見られる。また、「恋人と訪問する10代~30代女性」「友達と訪問する20代以下男女」は、「新宿」「池袋」「原宿」など、その他の都心部の街を訪れる割合が全体に比べて高く、行動範囲は広い。

「秋葉原」のイメージ

「友達と訪問する20代以下男女」は、秋葉原に対し、創造的で刺激的なイメージを抱いている。

最後に「秋葉原のイメージ」について尋ねてみた(図表11)。全体的には「個性的な」(第1位)、「活気がある」(第2位)、といった感性的なイメージと、「男性向け」(第3位)、「若者向け」(第4位)、「便利な」(10位)といった機能的なイメージが、バランスよく回答されている。

注目したいのは、「友達と訪問する20代以下男女」だ。「活気がある」(42.5%)、「多様な」(38.1%)、「刺激的」(31.0%)、「クリエイティブな」(31.0%)といったイメージを回答した人の割合が全体比べて高く、この層が、秋葉原に対して創造的でポジティブなイメージを抱いていることが分かる。