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Chapter2
7つのスポーツクラスターは、
2020年をどうエンジョイする?(前篇)

東京2020大会まで残すところあと3年。今回、「東京2020大会の楽しみ方はどのようなものになっているのか」を予測するため、下記の条件で独自の定量調査を行った。

約8割が、東京2020大会に「期待している」

まず、東京2020大会への期待感を尋ねてみたところ、約8割の生活者が「期待している(とても期待している+まあ期待している)」と回答しており、徐々に期待感が高まりつつあることが分かった。

東京2020大会への期待

※右上から、とても期待している・まあ期待している・どちらともいえない・あまり期待していない・まったく期待していない

東京2020大会で観たい競技は、「野球・ソフトボール」と「水泳」「体操」等の定番スポーツ

前回のリオオリンピックで最も観られた競技は、日本人選手のメダルラッシュに沸いた「水泳」で52.3%。次いで、こちらも日本人の活躍が目立った「体操」で50.3%となった。また、最も印象に残った競技は「卓球」の30.3%で、最近の卓球ブームを裏づける結果となった。

次回、東京2020大会で最も観たい競技は、追加競技として加わった「野球・ソフトボール」で46.8%。次いで、リオオリンピックで観られた競技と同様に「水泳」「体操」「陸上競技」と定番競技が続いた。一方、新競技として加わった4競技については、「スポーツクライミング」が最も高く22.3%、「サーフィン」「空手」「スケートボード」は2割以下に留まった。

リオオリンピックで観た競技(全28競技中、上位5競技)

水泳 52.3%
体操 50.3%
卓球 47.5%
陸上競技 41.9%
柔道 41.5%

リオオリンピックで印象に残った競技(全28競技中、上位5競技)

卓球 30.3%
体操 30.2%
水泳 23.7%
陸上競技 21.5%
バドミントン 19.4%

東京2020大会で観たい競技(全33競技中、上位5競技)

野球・ソフトボール(追加) 46.8%
水泳 44.6%
体操 43.3%
陸上競技 37.1%
サッカー 37.0%

東京2020大会で観たい新競技(全4競技)

スポーツクライミング 22.3%
サーフィン 17.2%
空手 14.6%
スケートボード 11.9%

スポーツリアルタイム視聴はTVがメインだが、デジタルメディア・オンラインサービスも台頭

スポーツのリアルタイム視聴方法は、テレビ番組が84.9%と最も高い。一方、サイトやアプリなどデジタルメディアによるリアルタイム視聴も38.2%と大きな割合を占める結果となった。

スポーツ観戦のためのサービス利用率を見ると、WOWOW、スカパー!といった有料放送に次いで、AbemaTV、niconico、DAZNが続いており、オンラインサービスも台頭しつつある。

スポーツの生中継等、リアルタイム視聴に使うメディア

テレビ番組 84.9%
ラジオ番組 11.4%
オンラインニュースサイト 15.5%
その他の動画配信サイト 7.1%
ニュースアプリ 7.3%
その他のアプリ 2.2%
SNS 6.1%

スポーツを観るために利用するサービス
(スタジアムや競技場での生観戦以外・全7項目中、上位5項目)

WOWOW 8.1%
スカパー! 7.7%
AbemaTV(サイト・アプリ含む) 5.8%
niconico(ニコニコ動画サイト・アプリ含む) 5.6%
DAZN(ダ・ゾーン、for docomo含む) 5.4%

今後、実現するであろうスポーツテクノロジーを、3~4人に1人は試したい

Chapter1で触れたように、2020年に向けて様々なスポーツテクノロジーが生み出されている。そこで、やがて定着するであろうスポーツテクノロジーに関し、今の生活者はどの程度関心があるのか受容性を尋ねてみた。

その結果、東京2020大会を観るために試してみたいテクノロジーとしては、決定的な瞬間が観られる映像技術や、AIを活用したミスジャッジのない試合など競技の質を高めるテクノロジーが上位に挙がった。また、テクノロジーを活かしたスポーツの楽しみ方・トレーニング方法については、3~4人に1人が試したいと回答し、一定の受容性の高さが確認できた。

東京2020大会を観るために試してみたい最新技術を活かした視聴方法(Top2Box・とてもそう思う+まあそう思う・13項目中上位5)

①決定的な瞬間など、高解像度映像で360度自由な視点で観られる 48.5%
②新しい撮影/データ解析技術を使い、これまで速すぎて観られなかった選手の動きが観られる 46.7%
③人工知能を活用した審判によってミスジャッジのない試合・競技が観られる 45.5%
④ドローンによって、特定の選手のプレー・競技をずっと観られる 37.7%
⑤ヘッドマウントディスプレイ等で、自宅にいながらあたかもフィールドに立っているかのような目線で観られる 37.5%

試してみたい最新技術を活かしたスポーツの楽しみ方・トレーニング方法(Top2Box・とてもそう思う+まあそう思う・全6項目)

①スポーツ時の自分の全身の動きを3Dで可視化し、システムで採点してくれる 34.8%
②ラケット等にセンサーをつけたり様々な角度のリプレイが観られるなど、自分のプレイデータ/映像が観られる 33.5%
③ウェアラブル機器などで自分の心拍数などコンディションの記録が残せる 32.8%
④センサー内蔵ボールで、自分のシュートの角度・強度などが確認できる 30.9%
⑤VRのヘッドセットを使ったもの同士で対戦するスポーツが楽しめる 29.8%
⑥ボルダリングにARを組み合わせて、陣取り合戦や壁面に絵を描ける等ゲーム性を高めて楽しめる 26.3%

以上のようにスポーツに関心のある生活者は、テクノロジーを活用したスポーツの「観る」「する」に対し、一定の関心があることが分かった。では、こうした生活者トレンドに対し、企業やメディア関係者はどう向き合えば良いのであろうか。

2020年に向けて様々なスポーツテクノロジーが社会で紹介され始め、既に一部は実用化されているものの、生活者の利用はまだまだこれからが本番である。今回の調査ではスポーツに関心のある生活者を、東京2020大会への期待度、スポーツを「観る」「する」ことへの関心度を元にクラスター分析し、共通の志向性を持つ集団に分けることで、スポーツテクノロジーが各クラスターにおいてどのような利用のされ方をするのか、観戦やスポーツをする楽しみがどう活性化するのかを中心に推察してみた。恐らく、クラスター別に見ることで、新しいスポーツテクノロジーの生活者ニーズをより具体的につかんでいただけるのではないだろうか。