調査・研究/発行物

オリジナル調査

2010年10月19日
(株)NTTアド

コミュニティに関する調査

「多くの人と出会いたい」「尊敬されたい」「自己実現したい」
だから、20代は多様な人脈作りに奔走中!

(株)NTTアドは「コミュニティに関する調査」を実施いたしました。
 2010年3月25日に発表した「20代特有の価値観と行動に関する調査」において、「他者とのつながり」が20代特性のキーワードであることがわかりました。そこで、今回、20代の交友関係や、サークル・勉強会・交流会などのコミュニティ参加に対する意識と実態を、より深堀りするために、さらなる調査を行いました。
 これは、首都圏在住の20代男女300名ならびに30~50代男女300名(各年代100名ずつ)、計600名を対象に、2010年8月5日~7日、インターネットアンケート方式により実施し、20代と30~50代との比較を行ったものです。

具体的には、以下のような調査結果概要となりました。

( )内は20代-30代以上のポイント差

1.交友関係
(1)「知り合い」の人数
・「携帯電話アドレス帳に登録している人数」は、20代で平均74.8人、30代以上で平均51.6人となり、20代のほうが23.2人も多い。
・コミュニケーションツールに関わらず、20代の「知り合い」の人数が上回り、人脈の広さがうかがえる。
(2)交友関係に対する意識
・20代に顕著な意識は
 「状況や相手に応じてキャラクターを使い分ける」、「できるだけ長くつきあう」(11.0ポイント)
 「同世代の人とのつながりを大切にしている」(9.7ポイント)など。
2.コミュニティへの参加状況
(1)参加コミュニティの数
・コミュニティ参加率は、20代で33.6%、30代以上で26.6%となり、20代のコミュニティ参加率がやや高い。
(2)複数コミュニティ参加理由
・20代に顕著な理由は
 「共通の意見・趣味を持つ仲間を増やしたい」(11.4ポイント)
 「いろいろな人に刺激を与えたい」(10.1ポイント)
 「多くの人とつながりができて安心できる」(8.0ポイント)
 「効率的に自己実現/成長できる」(5.9ポイント)など。
3.日常生活における関心領域
・20代に顕著な領域は
 「多くの人と出会ったり、多くの人から愛される」(15.0ポイント)
 「尊敬されたり、社会的な名声を得る」(14.0ポイント)など。

今回の調査では、知り合いやコミュニティなど他者と積極的に関与し、多様な人脈作りをする20代の姿が浮き彫りとなりました。「20代特有の価値観と行動に関する調査」(2010年3月25日発表)でも言及しましたが、20代は、多感な年頃に、バブル経済崩壊(1991年)や阪神・淡路大震災(1995年)など、経済的・社会的事件の影響を受けてきた世代と言えます。だからこそ、多様な人たちと、広く長く多面的につながることで、社会的な不安感を払拭するとともに、同じ価値観を共有できる他者と刺激を与え合いながら、自己実現に向けての達成意欲を高めようとしているのかもしれません。

【調査結果詳細】

1.交友関係

(1)「知り合い」の人数

「知り合い」の人数をカテゴリーごとにきいたところ、「携帯電話アドレス帳に登録している人数」が、20代で平均74.8人、30代以上で平均51.6人となり、20代のほうが23.2人も多いことがわかりました。いずれのカテゴリーとも、20代の「知り合い」の人数が上回り、コミュニケーションツールに関わらず、20代の人脈の広さがうかがえます。

図1 あなたは以下のような「知り合い」が、それぞれ何人くらいいますか

(2)交友関係に対する意識

交友関係に関する意識を聞いたところ、20代は、「人と話をしていると、勉強になることが多い」51.7%、「その場の雰囲気を壊さないようにしている」49.3%、「相手の学歴や勤務先といった肩書きはあまり気にしない」40.3%が上位となりました。
 30代以上は、「人と話をしていると、勉強になることが多い」50.3%、「その場の雰囲気を壊さないようにしている」47.7%、「自分の価値観を押し付けないようにしている」47.0%が上位となりました。
 一方、20代と30代以上のポイント差が大きいのは、「状況や相手に応じて、キャラクターを使い分けるようにしている」、「できるだけ長くつきあうようにしている」11.0ポイント、「同世代の人とのつながりを大切にしている」9.7ポイントとなりました。
 20代と30代以上のポイント差が大きい項目を20代特性ととらえると、交友関係に対する意識にも、世代による違いが見られ、20代はキャクターを使い分けながら、交友関係を長期にわたって保とうと考える傾向があるようです。

図2 交友関係について、あなたの考えや行動にあてはまるものを全てお答えください

2.コミュニティへの参加状況

(1)参加コミュニティの数

コミュニティ参加率は、20代で33.6%、30代以上で26.6%となり、20代のコミュニティ参加率がやや高いことがわかりました。
 参加コミュニティの数は、いずれの世代とも「1つだけ」または「2~3」の比率が高くなっていますが、最も多くのコミュニティに参加しているのは、20代男性で、「11~15」をかけもちしているという回答も1件あり、20代のほうが積極的にコミュニティに参加している様子がうかがえます。

図3 あなたはコミュニティにどの程度参加していますか。
参加コミュニティの数をお答えください

(2)複数コミュニティ参加理由

複数のコミュニティに参加している人に、その理由を聞いたところ、20代、30代以上でスコアと順位は異なりますが、「共通の意見・趣味を持つ仲間を増やしたい」(20代66.7%/30代以上55.3%)、「いろいろな人から刺激を受けたい」(56.3%/63.8%)、「情報や体験を多くの人と共有したい」(52.1%/57.4%)が上位に入りました。
 一方、20代と30代以上とのポイント差が大きいのは、「共通の意見・趣味を持つ仲間を増やしたい」11.4ポイント、「いろいろな人に刺激を与えたい」10.1ポイント、「多くの人とつながりができて安心できる」8.0ポイント、「効率的に自己実現/成長できる」5.9ポイント、「身近な友人・知人以外にも交友関係を広げたい」5.4ポイントとなりました。
 20代は多様なコミュニティに参加して、共通の価値観を持つ他者との人脈を拡げることで、安心感や自己実現への達成意欲につなげたいと考える傾向があるようです。

図4 あなたが複数のコミュニティに参加している理由は何ですか

3.日常生活における関心領域

さらに、日常生活における関心領域をきいたところ、関心が高いのは、20代、30代以上とも「事件、事故のない安全な環境で生活する」、「健康によい食生活や規則正しい生活をする」で、いずれも約8割に達しました。
 一方、20代と30代以上のポイント差が大きいのは、「多くの人と出会ったり、多くの人から愛される」15.0ポイント、「尊敬されたり、社会的な名声を得る」14.0ポイント、「創造的な活動をしたり、自分の目標を達成する」7.3ポイントとなりました。20代は、多くの人とのつながりや、他者からの承認を求める傾向が強いようです。

図5 あなたは以下に挙げる項目について、どの程度関心がありますか

さらに、将来の目標を自由回答で聞いたところ、20代の中には、「教育を世界中に広めたいので、教育が十分に行き届いていない地域に学校を作りたい」(26歳男性/会社員)、「日本を良くしたい!これから生きる自分たち、そのまた子供たちのためにも」(24歳男性/会社員)、「企画で人を幸せにしたいので化粧品のメーカーに就職したい」(21歳女性/学生)といった、より高次の自己達成意欲が求められるような目標を挙げる回答が多く見受けられました

今回の調査では、知り合いやコミュニティなど他者と積極的に関与し、多様な人脈作りをする20代の姿が浮き彫りとなりました。「20代特有の価値観と行動に関する調査」(2010年3月25日発表)でも言及しましたが、20代は、多感な年頃に、バブル経済崩壊(1991年)や阪神・淡路大震災(1995年)など、経済的・社会的事件の影響を受けてきた世代と言えます。だからこそ、多様な人たちと、広く長く多面的につながることで、社会的な不安感を払拭するとともに、同じ価値観を共有できる他者と刺激を与え合いながら、自己実現に向けての達成意欲を高めようとしているのかもしれません。

以 上