調査・研究/発行物

オリジナル調査

2009年12月10日
株式会社NTTアド

朝型生活に関する調査

「朝活」がブームです。約6割が「最近、朝型生活に変わった」。
朝型サービス市場は、女性主導で、飲食・健康維持・自己研鑽の分野が有望。
女性20代の朝型コミュニティへの参加意向にも注目。

株式会社NTTアドは「朝型生活に関する調査」を実施いたしました。
 以前から、サマータイム導入や英会話の早朝レッスンなど、朝の時間帯を有効利用した活動が行われてきましたが、昨今の「朝活」という言葉に象徴されるように、朝の時間帯を有効利用した活動に、さらに注目が集まっているようです。
 そこで、朝型生活に対する意識と実態を把握するため、首都圏在住の20~59歳男女個人の中からランダムに抽出した668名のうち、「最近、朝型生活に変わった」と回答した『朝型生活者』400名を対象に、2009年11月11日(水)~12日(木)、調査を実施しました。

その結果、『朝型生活者』が約6割出現し、朝の時間帯を利用した、飲食や健康維持、自己研鑽に関わる活動に対して女性を中心に、積極的な意向を持っていることがわかりました。また女性20代は、朝の時間帯に開催されるコミュニティ(*)に対しても、非常に積極的な参加意向を示しています。

(*)異業種交流会や各種勉強会など

具体的には、以下のような調査結果概要となりました。

1.朝型生活者の出現状況
・「最近、朝型生活に変わった」と回答した『朝型生活者』は59.9%、「今後、朝型生活に変更したい」と回答した『朝型生活変更意向者』は31.3%となり、意向を含めると、朝型生活は約9割の人たちに受け入れられている。
2.朝型生活者の早朝サービスの利用状況
(a)早朝サービスの利用経験と利用意向
 ・利用経験・利用意向とも「コンビニエンスストア・スーパーマーケット」が最も多く、特に20代が突出している。
(b)利用拡大が期待される早朝サービス
 ・より新鮮で安全なものが安く買える「朝市・直売所」と、健康維持に役立つ「スポーツジム・クラブ」への利用拡大が期待される。
3.朝時間の過ごし方
(a)朝時間の生活行動経験と意向
 ・経験(上位)は「家事」53.0%、「パソコンでメールをチェック」41.3%、「自宅で朝食やお茶をゆっくり楽しむ」40.5%。
 ・意向(上位)は「自宅で朝食やお茶をゆっくり楽しむ」45.3%、「家事」43.0%、「最新ニュースをチェック」32.3%。
 ・女性のほうが、積極的に行動しており、また今後の意向も高い。
(b)需要拡大が期待される分野
 ・「外の店で朝食やお茶をゆっくり楽しむ」、「ウォーキングやジョギング」、「自宅で語学やスキルアップのための勉強」、「読書」が上位。
 ・今後の朝型サービス市場は、飲食サービスや健康維持・自己研鑽に関わる分野を中心に、女性が牽引していく形で利用拡大される可能性が見受けられる。
(c)朝時間に開催されるコミュニティへの参加意向について
 ・参加したい場所(上位)は「新宿周辺」20.8%、「横浜周辺」16.5%。
 ・特に女性20代が積極的な参加意向を示している。

健康志向や不安感を解消するための自分磨き、エコへの関心の高まりなどが追い風となり、今後の朝型サービス市場は、「健康」や「自己研鑽」をキーワードに、女性が中心となって、利用拡大が進んでいくものと思われます。また、今回の調査で明らかとなった、朝型コミュニティに積極的な参加意向を示す女性20代がインフルエンサーとなり、参加者同士のコミュニケーション機会を増やすことで、こういった健康維持や自己研鑽の相乗効果が得られるような、コミュニティ形式の朝型サービスにも注目が集まると期待されます。

【調査結果詳細】

1.朝型生活者の出現状況

「最近、朝型生活に変わった」(「どちらかというと変わった」を含む)と回答した『朝型生活者』は59.9%出現しました。また、現在夜型生活をしている人で「今後、朝型生活に変更したい」(「どちらかというと変更したい」を含む)と回答した『朝型生活変更意向者』は全体の31.3%となりました。
 性年代別でみると、朝型生活者比率が最も低い男性20代でも、朝型生活変更意向率は約4割に達し、朝型の生活スタイルが幅広い層に受け入れられていることがわかります。

次項以降、朝型生活者の実態と意識を具体的に把握するため、「最近、朝型生活に変わった」(「どちらかというと変わった」を含む)と回答した『朝型生活者』400名を対象に、朝の時間帯の過ごし方について聞いてみました。

図1 生活スタイルの実態と意向

2.朝型生活者の早朝サービスの利用状況

(1)早朝サービスの利用経験

 朝型生活者がよく利用している早朝サービスは、「コンビニ・スーパーマーケット」が69.5%と最も多く、特に20代の利用が約8割と突出しています。また女性30代の「銀行、ATMなどの金融機関」も多く、半数以上に達しています。

図2 あなたが最近、朝の時間帯によく利用している、早朝営業のお店・サービスを全て選んでください。

(2)早朝サービスの利用意向

 利用意向も「コンビニ・スーパーマーケット」が42.5%と最多となり、利用経験と同様、特に20代の利用意向が半数以上に達しています。
 その他、男性50代は「特にない」が約4割となり、全体と比べるとスコアが高く、早朝サービスの利用意向の低さがうかがえます。一方、女性20代の「カフェ・ファストフード店」、女性30代の「銀行、ATMなどの金融機関」、「病院、薬局などの医療機関」が4割を超え、全体と比べて利用意向が高い傾向にあることがわかりました。

図3 あなたが今後、朝の時間帯に利用したい、早朝営業のお店・サービスを全て選んでください。

(3)利用拡大が期待される早朝サービス

 これらの利用意向と利用経験とのポイント差を、各サービスに対する期待度ととらえると、期待度が高いのは「朝市、直売所」19.0ポイントと「スポーツジム・クラブ」11.5ポイントとなりました。
 性年代別でみると、男女20代と女性40~50代で「朝市、直売所」、男性40代と女性20代で「スポーツジム・クラブ」に対する期待度が高くなりました。一方、「特にない」とする男性50代のポイントも高く、ここでも男性50代の早朝サービスへの期待度の低さが反映される形となりました。
 以上から、朝、コンビニエンスストアやスーパーマーケットで買い物をする生活スタイルが若い世代を中心に定着している一方で、今後は、より新鮮で安全なものが安く買える「朝市・直売所」や、健康維持に役立つ「スポーツジム・クラブ」といった、健康志向サービスの利用拡大が期待されます。

図4 早朝サービスへの期待度

3.朝時間の過ごし方

(1)朝時間の生活行動とその理由

最近、朝の時間帯にやるようになった行動や活動は、「家事をする」53.0%、「パソコンでメールをチェックする」41.3%、「自宅で朝食やお茶をゆっくり楽しむ」40.5%が上位を占めました。
 男性は「自宅で朝食やお茶をゆっくり楽しむ」や、「パソコンでメールをチェックする」「最新ニュースをチェックする」「パソコンでWebサイトをチェックする」といった情報収集行動が比較的高いものの4割程度にとどまっています。
 女性の場合は「家事をする」が多く、30代以上で8割超となっているのをはじめ、50代で「パソコンでメールをチェックする」、30代で「自宅で朝食やお茶をゆっくり楽しむ」がそれぞれ5割を超えるなど、全般的に男性よりもスコアが高い傾向にあり、女性のほうが、より積極的に活動している様子がうかがえます。

図5 あなたが最近、朝の時間帯にやるようになった行動や活動を全て選んでください。

朝の時間帯にやるようになった理由として「健康によい」36.2%、「規則正しい生活を送りたい」35.2%、「自分の時間を確保しやすい」34.6%、「頭や体がスッキリして効率がよい」32.6%といった能動的な理由が上位に挙がりました。
 性年代別でもこの上位4項目を挙げる人が多い中、男性50代は「朝早く目が覚める」が約4割と比較的多く、やや消極的な動機を持ち合わせているようです。

図6 朝の時間帯を活用した行動や活動をする理由は何ですか。

(2)朝時間の生活行動意向とその理由

 今後、朝の時間帯にやりたいと思う行動や活動は、「自宅で朝食やお茶をゆっくり楽しむ」45.3%、「家事をする」43.0%、「最新ニュースをチェックする」32.3%が上位に挙がりました。
 男性は各年代で最多となった「自宅で朝食やお茶をゆっくり楽しむ」や、50代で最多となった「読書をする」でも、4割程度にとどまりました。
 一方、女性は「家事をする」や「自宅で朝食やお茶をゆっくり楽しむ」が約5~7割となっているのを筆頭に、50代で「最新ニュースをチェックする」、30・50代で「パソコンでメールをチェックする」、20~30代で「外の店で朝食やお茶を楽しむ」が4割以上になるなど、女性のほうがいろいろな活動への意向を広く示していることがわかります。

図7 あなたが今度、朝の時間帯にやりたいと思う行動や活動を全て選んでください。

意向理由上位4項目は、スコア、順位は異なりますが経験理由と同じ項目が挙がり、「健康によい」48.1%、「自分の時間を確保しやすい」39.8%「頭や体がスッキリして効率がよい」38.5%「規則正しい生活を送りたい」33.5%となりました。 

図8 朝の時間帯を活用した行動や活動をしたいと思う理由は何ですか。

(3)需要拡大が期待される分野

生活行動の意向と経験とのポイント差をみていくと、ポイント差が大きいのは「外の店で朝食やお茶をゆっくり楽しむ」17.8ポイント、「ウォーキングやジョギングをする」14.8ポイント、「自宅で語学やスキルアップのための勉強をする」11.7ポイント、「読書をする」10.7ポイントが上位となりました。
 男性でポイントが高いのは、20~30代で「外の店で朝食やお茶を楽しむ」、20代で「語学やスキルアップのためのスクールに通って勉強する」「音楽を聴く」、40~50代で「読書をする」ですが、いずれも20ポイント未満にとどまっています。
 一方、女性は20~30代で「外の店で朝食やお茶を楽しむ」が30ポイント以上となっているのをはじめ、「ウォーキングやジョギングをする」、50代で「自宅で語学やスキルアップのための勉強をする」、20~30代で「スポーツジムやクラブで運動をする」など、多くの項目で20ポイント以上となりました。
 今後の朝型サービス市場は、飲食サービスや健康維持・自己研鑽に関わる分野を中心に、女性が牽引していく形で展開される可能性が見受けられます。

図9 早朝活動への期待度

(4)朝時間に開催されるコミュニティへの参加意向について

朝の時間帯に開催されるコミュニティについて、「参加したくない」と回答した人は18.3%いる一方で、参加したい場所として「新宿周辺」20.8%、「横浜周辺」16.5%といったターミナル駅が上位に挙がりました。
 性年代別では、男性30代をはじめ多くの層の非参加意向率が20%以上と高い中、女性20代の非参加意向率が1割未満で、最も積極的な参加意向を示しています。
 自由回答でも「朝の時間帯を利用したスクールや交流会、研修など、朝の時間帯を有効利用できる選択肢がより増えればいいと思います。(女性22歳)」、「(朝の時間の会合などに)参加したいが都心まで行けないので色々な場所で行われていたらいいと思う。(27歳女性)」といった前向きな回答も見られました。
 朝の時間帯を利用したコミュニティサービスは、積極的な参加意向を示す女性20代のニーズをいかにキャッチするかが利用拡大のポイントの一つになると思われます

図10 朝の時間に交流会や勉強会など、人と接するような会合が開催される場合、あなたはどのエリアで開催されたら参加したいと思いますか

以 上